あるむふぁっきら

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あるむふぁっきら

福岡の大学生による雑記帳。

ぼくがSCHOOL OF LOCK!を聞かなくなった理由

お題「好きなラジオ番組」


僕が初めてSCHOOL OF LOCK!を聞いたのは小学5年生の時だったと思う。

当時の僕はザ・クロマニヨンズにはまっていた。
そのクロマニヨンズがゲスト出演するラジオ番組があると知って、夜10時にラジオの前に座ったのが始まりだった。

SOLは「ラジオの中の学校」というコンセプトで製作されている東京FM系列のラジオ番組だ。

メインパーソナリティの2人が「校長・教頭」として、「生徒」であるリスナーと話をするというのが主な内容。

曜日ごとに違うアーティスト、女優、アイドルたちが「講師」や「同級生の女の子」としてコーナーを担当しているのも大きな魅力だと思う。

SOLが10代に人気なのはなぜか

リアルな中高生が主役であること

逆電

「逆電」で登場する生徒(リスナー)は皆、一般の中高生。

話の内容も

  • 好きな男の子ができたけどどうやって仲良くなろう?
  • 家族とうまくいっていないけどどうしよう?
  • 部活で全国大会行きたい!
  • このあいだ学校でこんないいことがありました!

みたいな、リアルな中高生の悩みとかが話題。

たまに、「おっ、俺も最近似たようなことあったやんけ」みたいに思う話題もある。

「学校掲示板」

SOLの番組サイトには、リスナーが交流できる掲示板が設置されている。

前日の放送内容について語ったり、ちょっとした出来事を書き込んだり、今のTwitterと同じような使い方をしていたと思う。

そんな交流が「クラスメートと学校でだべる」という状況に似ていて、とても楽しかった。

リスナー参加のイベント

最も大きいのは2014年まで開催されていた音楽イベント、閃光ライオットだ。

10代のアマチュアアーティストだけが登場する音楽フェスである同イベントは、GalileoGalilei、ねごと、ステレオポニーといったバンドの登竜門的役割にもなっている。(と僕は理解している)

彼らのように「閃光ライオット出身」といえるようなアーティストは、おなじ「ラジオの中の学校」の先輩のような気がしてなんとなく親近感がわいた。


こうして僕はスクールオブロックというラジオの中の学校に帰属意識を持つようになった。

校長と教頭

現在のメインパーソナリティは、校長がお笑いトリオ グランジの遠山、教頭はパップコーンの芦沢がつとめている。

以前の校長・教頭には、俳優の山崎樹範、カリカの家城(マンボウやしろ)、POISON GIRL BANDの吉田がいる。

彼らの共通点として、生徒に寄り添うようなトークをする点が挙げられる。おもしろい時には爆笑して、真剣な相談には親身にアドバイスをし、時には本気で涙を流すこともある。特に初代校長の山崎は、生放送中に感動のあまりたびたび号泣していたという印象がある。
親でも教師でもない大人が自分に愛情を注いでくれて正面から向き合ってくれるという体験は、10代のリスナーにはとてもグッとくるものがあると思う。

校長や教頭が超売れっ子の一流芸能人!というわけではないところも重要だ。むしろテレビで彼らの姿を見ることはあまりない。

僕は校長や教頭として見るまで、グランジやカリカといった芸人さんを知らなかった。やましげさんにしても「そんな人いたなあ」程度だ。

芸能人としてはややマイナーな存在の彼らは中高生のリスナーにとって、芸能界という異世界にいながらも等身大の人間として親近感を持てる絶妙な距離感にある。


なぜラジオを聞かなくなったのか。

高校入学と同時に、僕はこの番組をほとんど聞かなくなった。

それは校長と教頭が代替わりしたからではない。

番組のメインターゲットである「一般的な中高生」から、自分が外れてしまったからだ。

今は詳しく話すことはないが、僕は中学卒業後に通信制高校に入学し、基本的にはバイトづけの日々を送った。

そんな状況で

  • 日本史の授業で席が隣の女の子がかわいいんだけど!
  • 今度の軽音部のライブ、うまくいくかな?

みたいな中高生の話を聞いてても全然共感できなくなってしまったのだ。

校長教頭は好きだし、スクールオブロックという番組も好きだけど、聞いていてもなんだかおもしろくない。
今思えば、普通の高校生活への憧れとか、全日制高校に通っている同年代への嫉みみたいなものがあったのだと思う。

こうして僕は「ラジオの中の学校」という居場所を失った。

毎晩枕元に置いていたラジカセは、いつの間にか物置の隅に追いやられていた。


結論

人は誰しも、どこかの集団に属していたいという欲求(集団帰属欲)をもっている。

その欲求を地域社会や家庭、学校で満たすことのできる人はもちろんたくさんいるだろう。しかし、家や学校にいるときの自分は本当の自分ではないような気がする人は確かにいるのだ。

中学生の時の僕にとって、帰属欲を満たしていたのはSCHOOL OF LOCK!という「ラジオの中の学校」だった。

僕がそこに居られなくなったのは、環境の変化によって自分が変わってしまったからだ。大好きなラジオ番組ではあるが、もう僕の孤独感を埋めるのには足りなくなってしまったのだ。そういう意味では、僕にとってSOLはもう必要なくなったといえる。

ラジオの中の学校には「卒業」という概念がある。

SCHOOL OF LOCK!が "LOCK"という綴りなのは、この学校が「未来の鍵を掴むための学校」だからだ。

通信制高校という選択を取ったことで僕は大きな苦しみを感じたが、同時に様々な能力や人脈、そして大学進学のための資金を得ることができた。

僕がSCHOOL OF LOCK!を聞かなくなったのは、僕が未来の鍵を掴むことができたからかもしれない。



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